アラブ・地中海・アフリカが交差するエジプト料理

エジプト料理は、豆・米・パスタなど炭水化物を中心とした庶民的な料理が多く、価格が手頃で満足感の高い食文化として知られています。地理的にアラブ世界と地中海、アフリカ大陸の結節点にあることから、周辺地域の食文化が混ざり合っている点が特徴とされています。エジプト観光局公式サイトによれば、ギザの三大ピラミッド観光の合間に立ち寄れるカイロ市街のグルメスポットも多く、遺跡観光とグルメ体験をあわせて楽しむ旅行者が多いとされています。

エジプトを代表する料理と価格帯(2026年8月時点の目安)

料理名 特徴 価格帯の目安 代表的な店舗例
コシャリ 米・パスタ・レンズ豆にトマトソースとフライドオニオンをかけた庶民の国民食 数十〜百数十EGP程度 Abou Tarek(アブー・タレク、カイロ市街の老舗コシャリ専門店)
ターメイヤ(エジプト風ファラフェル) そら豆をベースにした揚げ物、朝食の定番 数十EGP程度 街角の軽食スタンドで広く提供されている
フール(フール・メダメス) そら豆の煮込み、パンにつけて食べる朝食料理 数十EGP程度 庶民食堂・軽食スタンドが中心
モロヘイヤスープ 刻んだモロヘイヤの葉を煮込んだとろみのあるスープ 百EGP前後 家庭料理として親しまれ、レストランでも定番
カルカデ(ハイビスカスティー) 酸味のある赤い色のハーブティー、温冷どちらでも人気 数十EGP程度 El Fishawy(エル・フィシャウィ、ハン・ハリーリ市場の老舗カフェ)

エジプトポンド(EGP)は為替変動や物価変動の影響を受けやすい通貨とされているため、上記はあくまで目安とし、現地では都度レートを確認することをおすすめします。

コシャリ。米・マカロニ・レンズ豆の上にトマトソースとフライドオニオンをのせたエジプトの国民食
コシャリ

コシャリは炭水化物同士を組み合わせた見た目のインパクトが大きい料理ですが、酸味のあるトマトソースとフライドオニオンの香ばしさで食べ飽きにくいと紹介されることが多い一品です。

ターメイヤ。そら豆を潰して香草を練り込み、ごまをまぶして揚げたエジプト風ファラフェル
ターメイヤ(エジプト風ファラフェル)

ターメイヤは中身が鮮やかな緑色をしているのが特徴で、パクチーなどの香草を練り込んで揚げるため、一般的なひよこ豆ベースのファラフェルとは風味が異なるとされています。パンに挟んでサンドイッチにして食べるスタイルも定番です。

フール(フール・メダメス)。そら豆を煮込んだ具沢山の料理で、パンと一緒に提供される
フール(フール・メダメス)

フールは店や家庭によって煮込み方や薬味が異なり、トマトやクミンを加えるなどアレンジの幅が広い料理とされています。エジプトでは朝食の定番として親しまれています。

モロヘイヤスープ。刻んだモロヘイヤの葉を煮込んだ、とろみのある緑色のスープ
モロヘイヤスープ

モロヘイヤスープは独特のとろみが特徴で、鶏肉やウサギ肉のだしで煮込むレシピもあるとされています。白いご飯やパンと合わせて食べるのが一般的な楽しみ方です。

独自の切り口:ラマダン期間中の食事事情

エジプトはイスラム教徒が人口の多くを占める国であり、断食月であるラマダン期間中は日中の飲食を控える人が多いとされています。この時期に旅行する場合、日中は一部の飲食店が閉まっている、または営業時間が短縮されることがある一方、日没後の「イフタール(断食明けの食事)」の時間帯は屋台や食堂が一斉ににぎわい、通常より活気のある食事シーンが楽しめるとされています。ラマダンの時期は西暦で毎年変動するため、訪問前に該当年の期間を確認しておくと、食事の計画が立てやすくなります。この点は、他の世界遺産訪問先にはあまり見られない、イスラム文化圏ならではの特徴といえます。

老舗カフェで楽しむお茶文化

ハン・ハリーリ市場内にあるEl Fishawy(エル・フィシャウィ)は、18世紀から続くとされるカイロ有数の老舗カフェで、カルカデや紅茶を飲みながら市場の雰囲気を楽しむ旅行者に知られています。ノーベル賞作家ナギーブ・マフフーズにちなんだ「Naguib Mahfouz Café」も同じ市場内にあり、エジプト料理を観光客にも親しみやすい形で提供している店として知られています。市街地のFelfelaのようなチェーン系レストランも、初めてエジプト料理に挑戦する旅行者向けに定番メニューを揃えているとされています。

旅行者が知っておきたい実務的なポイント

  1. コシャリなどの庶民食堂では現金払いが基本とされ、小額紙幣を用意しておくと安心です
  2. 屋台の生野菜・氷・水道水は体調を崩す原因になりやすいとされ、ボトル入りの飲料水を選ぶことが推奨されています
  3. 観光地周辺のレストランでは、会計にサービス料(バクシーシ)が別途期待される場合があるとされ、事前に確認しておくとトラブルを避けやすくなります
  4. 豚肉を使わないハラル対応の料理が基本となっているため、宗教上の配慮がしやすい旅行先とされています

こんな人におすすめ

  • ピラミッド観光とあわせて手頃な庶民グルメも楽しみたい人
  • 老舗カフェでお茶文化にゆっくり触れてみたい人
  • イスラム文化圏ならではの食事の時間感覚に関心がある人

まとめ

エジプトのグルメは、コシャリに代表される手頃な庶民料理から、老舗カフェで楽しむカルカデ文化まで幅広い魅力があるとされています。ラマダン期間中は食事のタイミングが通常と大きく変わるため、訪問時期を確認したうえで旅程を組むと、ギザの三大ピラミッド観光とあわせてより満足度の高いエジプト旅行を計画しやすくなります。

※本記事の情報は執筆時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。

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